【オーディオ】DP-85 その後 |
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このCDはハイブリッドなのだがSACDの方ではなくCDレイヤーを比較試聴。DP-70VだとユリアのVnは割りに太くてゴリゴリしている。これをDP-85に換えるとVnの芯がピシッと定位して位置がはっきりと見える。しかし、70Vと比較すると細身のVnになった気もする。が、よくよく聴くと滲みがなくなっただけであり、本来はホールで聴いてもVnはこの程度の痩せ具合だ。余程のかぶりつきで聴かない限り胴鳴りに似たゴリゴリ感なんて味わえない。なんていう観点から見れば70Vの臨場感は少々強調気味ということが言えるかも知れない。しかし、この演出は非常に旨味がある匙加減で、この種の小編成ものを楽しく聴けるアクセントでもある。絶妙。ということで
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次にこれだが、Abbaye Royale de Fontevraudという石造りの修道院礼拝堂で録られたMIRAREの優秀録音盤。主眼は空間の広さがどのように展開するのかという点とソリストの歌声がどのように伝播してくるのかという点。70Vの空間の作り方は素晴らしい。しかし広大に拡がっているようで実は横長の空間現出であることが分かる。85の方が静謐な鳴り方なので一聴すると残響成分が削ぎ落とされているように感じられるのであるが、実は奥まったところへ深く展開しているのが分かる。ソリストの声は85の方が痩せて聞こえるが、寧ろこれは発音源が少し遠くなったと解釈すべき。70Vの方は明らかに手前で歌っている。録音風景写真から判断するとオケより前、または同列でソリスト&コーラスが歌うことはあり得ない。空間の冷涼感、静謐感は85が秀でる。しかしソリストの声の生々しさに関して70Vは独特のコクを伴っていて気配感がただ者ではない
。しかし、よくよく聴くと歪成分が多い時によく観察される現象に似ている。
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http://musicarena.exblog.jp/7450029/
この中のPコンより。これは広めのスタジオ録音ながら楽器のフォーカスが鋭い優秀録音で割とライブ的な音作りの盤だ。ピアノもオケも70Vより85の方が少し後に後退したところで明晰に鳴る。70Vはザラザラの描き方で、徐々に楽器が増えてトゥッティを迎えると各パートの定位と分離が怪しくなる。85はトゥッティであろうがカデンツァであろうがリリースであろうが関係なくその辺が揺らぐことは全くない。
ピアノは70Vよりも多少細身に聞こえるがメタリックさは85が巧く出す。これも滲みとフォーカスの違いという気がする。寧ろ85の方のピアノが生で聴くスタインウェイに近いという印象だ。しかし70Vの太くゴリゴリしたピアノも捨てがたい。
<このシリーズ、その後も不定期に続くと思う・・>
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