Saint=Saens: Sym#3@Eschenbach Philadelphia O. |
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プーランク:オルガン、弦楽とティンパニーのための協奏曲 ト短調
バーバー:祝祭トッカータ
サン=サーンス:交響曲 第3番ハ短調 作品78『オルガン付き』
クリストフ・エッシェンバッハ指揮フィラデルフィア管弦楽団
オリヴィエ・ラトリー(Org)
硬質で無駄のない、クールで誇り高い解釈はエッシェンバッハのピアノ演奏とまるで同じ。オケの音色はタイトであって残響が少し抑えられた現代的な演奏である。フィラ管は、過度なエモーションを排除したエッセンバッハの丹念で「執拗」な譜読みに呼応し、緊張感を持続させながら演奏している。ちょっと恐い感じで禁欲的。
オルガンのラトリーと言う人はフランスのノートルダム大礼拝堂の正オルガニストだそうで確たる運指技術に支えられた堂々たる演奏を聴かせてくれる。
かつてからの名盤にはアンセルメ/スイスロマンドが金字塔として君臨するが、この歴史的名演から温度感を少し下げた様なエッシェンバッハのこの録音はなかなかの出来だと言える。
(録音評)
ONDINEレーベルのSACDハイブリッド、またもやキング・インターナショナルの輸入による超高音質盤だ。2006年5月フィラデルフィア、ヴェリゾン・ホールでのライヴ録音とある。
演奏に用いられたのはフレッドJ.クーパー記念オルガンといい、ヴェリゾンホールに去年の5月11日に設置されたばかりの最新型オルガンである。要はそれのお披露目コンサートの模様を録ったCDということだ。
さすがに北米最大を謳うだけあってローエンドの伸びも中高域の音量も素晴らしいものがある。
ライブ収録のためかオケの各パートの分解能は今ひとつであるがオルガンとの溶け合い方は素晴らしく、近代的なヴェリゾンホールに吸い込まれて行く残響が長く尾を引く様はホールの規模を如実に物語っている。
アメリカらしい豪放な録音である。オルガンの超低音シャワーを浴びたい人にはお勧めだ。但し、振動対策がプアな装置での再生は危険を伴うので要注意だ。
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