Transcription2@Equilbey,Accentus |
アマゾンにはまだ収録されていないようなのでHMVのURLを引用する。尚、ここの曲目紹介はVol.1のものが誤って記載されている。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1213080
アクセントゥス~トランスクリプション vol.2
1. 「冬」~ヴィヴァルディ:『四季』より 「冬」
2. 「リタニー」~シューベルト:万霊節の日のための連祷 D.343
3. 「死の大地」~プロコフィエフ:『アレクサンドル・ネフスキー』より
4. 「別離と忌避」~マーラー:『若き日の歌』 第12曲
5. 「温室にて」~ワーグナー:『ヴェーゼンドンク歌曲集』より 第3曲
6. 「葬送の歌」~シューベルト:『死と乙女』
7. 「道しるべ」~シューベルト:『冬の旅』より 第20曲
8. 「夜と夢」~シューベルト:『夜と夢』 D.827
9. 「恋人の青い眼」~マーラー:『さすらう若人の歌』より 第4曲
10. 「贖罪の歌(詩篇88 篇)」~ J.S. バッハ:『フランス組曲』第1番 ニ短調(BWV812)より サラバンド
11. 「バビロンの流れのほとりに(詩篇137 篇)~ J.S. バッハ:『イギリス組曲』 第3番ト短調(BWV808)より サラバンド
12. 「イェルサレム(詩篇122 篇)」~ J.S. バッハ:パルティータ 第1番 変ロ長調(BWV825)より メヌエットII
13. 「雪の上の足跡」~ドビュッシー:『前奏曲集』 第1集より 第6曲
14. 「魅惑の笛」~ラヴェル:歌曲集 『シェエラザード』より
15. 「つれない人」~ラヴェル:歌曲集 『シェエラザード』より
16. 「If, like the moonノ」(源為義の短歌/11世紀)~スクリャービン:24の前奏曲 op.11 より 第13曲
17. 「The Moon Appears」(サッフォーの詩)~スクリャービン:3つの小品 op.45 より 「アルバムの綴り」
18. 「眠りの森の美女のパヴァーヌ」~ラヴェル:『マ・メール・ロワ』より 第1曲
19. 「妖精の園」~ラヴェル:『マ・メール・ロワ』より 第5曲
ロランス・エキルベイ(指)アクサントゥス室内合唱団
ソランジェ・アニョルハ(ソプラノ独唱(5,14,15,18,19))
ブリジット・エンゲラー(Pf(2))
ル・モン・デュ・ルイユ((1)通奏低音)
トランスクリプションとは転写、書き換え、編曲、また「テープ起こし」などと訳されるが、この場合はオリジナルの器楽曲に歌詞を付けて合唱曲に仕上げた曲集を意味する。このアルバムには器楽曲起源のものばかりでなく元々歌詞を持った歌曲も含まれている。
伴奏はあったとしてもピアノ一台、コントラバス一台などとごく僅かな補助が付いたものばかりであり、殆どがアカペラと言って良い。
ヴィヴァルディ四季の冬は、ツィンバロンとピチカートのコントラバスが伴奏として付く、非常にスケールの大きな編曲だ。ツィンバロンの典雅にして憂いに満ちた音色がバロック色を巧く演出している。
とても合唱曲にはなりそうもない曲も入っている。ドビュッシーのプレリュード第一集・雪の上の足跡 (Des pas sur la neige)だ。ピアノ原曲で、極めてパッセージが速い難曲なのだが、巧みな編曲でパート分散させることにより速度を克服しているのみならず線香花火が明滅するような独特の音響効果を生み出している。
白眉はマ・メール・ロワだ。原曲は4手のピアノ連弾曲なのだが、これもなかなか合唱曲としては想像出来ない曲だ。この編曲はオーケストラ版を元にしたと思われるもので、ダイナミックで重層感のある和声が縦横に展開される。
(録音評)
Naive Classicsレーベルで去年の収録。なかなかの優秀録音で、広大に拡がるサウンドステージに美しく透明なコーラスが響き渡る。残響は非常に長く豊かで、とても格調高い消え入り方だ。各パートを分離させる録り方ではなく、なるべく融合させる方向のマイクアレンジで捉えられている。マルチマイクだろうがそうは感じさせない巧みなミックスダウンである。
このCDは再生が難しい。豊かな残響はステージを中心に球体に拡がるようにすることが肝なのだが、スピーカーのセッティングを厳密な左右シンメトリーにしなければそれは難しい。最初かけた時、残響が片側にいびつに寄るのでスピーカーの振り角を左右ミリ単位で微調整した。
あなたのシステムはこの広大なサウンドステージが再現出来るだろうか?
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