Shostakovich: Sym#11@Barshai WDR |
1905年に起きたロシア革命(一次革命)、その中心事件といっても良い、いわゆる血の日曜日を題材とした表題音楽。
交響曲第11番ト短調「1905年」作品103
1: Дворцовая площадь 宮殿前広場
2: 9 января(1月9日)
2: Вечная память(永遠の記憶)
4: Набат(警鐘)
作曲は1857年8月とされ、たまたまなのか契機としたのかは不明だが、この年は10月革命40周年に当たっている。この曲は当時のソ連体制派におもねる作品であると見られてはいるが、それを差し引いたとしても優れた交響曲だ。
個人的にはこの凄惨で沈痛な大曲が好きだ。特に2楽章の後半、血の日曜日の一部始終を映し出した部分は圧巻であり、身の毛のよだつリアルさだ。
赤の広場前に改革に向けて気勢を上げる民衆が総決起し、口々に圧政解放を叫ぶ。しかし、その間もなく衛兵たちが放つ非情な銃弾が雨あられと彼らを襲う残酷さは聴くに耐え難い光景だ。血塗られた歴史的な大惨事をここまで写実的に描いたショスタコーヴィッチの才能には脱帽するほか無いだろう。
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