Portrait of the artists: Gidon Kremer |
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CD-1:
・ブラームス:ヴァイオリン協奏曲ニ長調 op.77
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
レナード・バーンスタイン(指揮)
・モーツァルト:協奏交響曲 変ホ長調 K.364より
キム・カシュカシアン(ヴィオラ)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ニコラウス・アーノンクール(指揮)
・メンデルスゾーン:ヴァイオリン、ピアノと弦楽のための協奏曲ニ短調より
マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)
オルフェウス室内管弦楽団
・グラス:ヴァイオリン協奏曲より
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
クリストフ・フォン・ドホナーニ(指揮)
・シュニトケ:合奏協奏曲第1番より
タチアーナ・グリンデンコ(ヴァイオリン)
ユーリ・シモノフ(ハープシーコード&プリペアド・ピアノ)
ヨーロッパ室内管弦楽団
ハインリッヒ・シフ(指揮)
・ルリエー: コンチェルト・ダ・カメラより
ドイツ・カンマー・フィルハーモニー
殆どの音源は過去にリリースされているものだがボーナストラックは新しい。Pさんが年末に日記で取り上げておられたものだ。内容的には再発オムニバスという性格上価格は安い。年頭にHMVのポイントカードが満杯になったこともあり、輸入盤の新譜を数枚チョイスした中の一つだ。しかし、ただでさえ安い輸入盤が25%引きになり、更にポイントカードで2,500円を引いてもらったら3,000円の出費でCDが5セット(うち二枚組が二つ)も買えてしまった。
ブラームスのVnコンは古くから手許にあるバーンスタインVPOとの共演もので異色の取り合わせ。クレーメルがこんなに叙情的なVnを弾くのか? という変わり種。彼の趣味と言うよりバーンスタインという巨匠の為せる技でこの音を出している気がする。
クレーメルが懇意にしているシュニトケって初めて聴いたけれど結構良いかも知れない。ちょっと嵌りそう・・・。
「The Many Musics of Gidon Kremer」の二枚目。
CD-2:
・ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第7番 ハ短調 Op.30-2
・シューベルト:八重奏曲 ヘ長調 D803より
・ミルシテイン: パガニーニアーナ
・R.シュトラウス:ヴァイオリン・ソナタ変ホ長調 op.18より
・ブラームス:ピアノ四重奏曲第1番 ト短調 op.25より
(ボーナス・トラック)
・デシャトニコフ(1955~): Wie der alte Leiermann
・ピアソラ:Fuga y mistero
・ピアソラ:Oblivion
ボーナストラックと称してピアソラ他のライブが入っているが、これはまま楽しめる。 特にピアソラは広くない会場で録られたものらしく聴衆のノイズ、拍手が生々しく収録されている。
しかし、クレーメルは本当にレパートリーが広い。バッハからピアソラまで事も無げに、しかも彼一流の現代解釈で弾ききってしまう。その中で、この二枚目の冒頭に持ってきた唯一の全曲録音であるベートーヴェンの7番ソナタがクレーメルの真の実力を示しているといってよいだろう。一枚目の全曲録音はブラームスvnコンだったが、やはりこれも正統派への取り組みを示すものである。
ブラームスのPカルテットはここからの抜粋で、怒涛の第四楽章を収めている。この四人が寄ると重厚なサウンドになると、改めて思い知る。
(録音評)
オムニバスなのでトラックごとに取り方や音質は違う。パガニニアーナとデシャトニコフのトラックが非常に高音質である。また一枚目のブラームスvnコンはちょっとノスタルジックな音質に聞こえるのは気のせいか。多分、バーンスタインという名前がそう感じさせているのかも知れない。それぞれ名曲の抜粋がトラックを埋めているわけだが、気に入ったものは独立製品を購入してもらおうという主旨と思われる。もしこの格安二枚組を買った客がクレーメルの他の盤を一枚でも買ってくれれば大成功というわけだ。
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