自家製麺 SHIN(新)@反町 |
土日はシャッター前で15食が完売するとの噂を聞き、通院のため休暇を取った平日に行ってきた。平日ならばなんとか、という状態らしくて無事に味わうことができた。店主曰く、ご飯に合うキーマなら当たり前だし、別にラーメン屋が作る意義もあまり感じられないので、テーマとしては麺と合わせるキーマ、という難題にチャレンジしたんだそうだ。
全体を混ぜて細麺とよく和えて頂く。スパイスは多品種から構成され、ここまで種類が多いと複雑で多元的、何がどのくらい入っているとは瞬時には判別は不可だ。感じられる順に言うと、下地を作るのはコリアンダー、クミン、甘い香気の丁子(クローブス)、苦みのターメリックだが、(グリーン)カルダモンも多めで鼻に抜ける。常套スパイス以外も色々入る。
ガーリックが割と多めに入っているのと、トマトが意外に主張してくるので、キーマとしては例外的に酸味が多い。それ以外にやはり和の風味が強く感じられ、店主に聞いたところ昆布なども入れているとのこと。なるほど、純粋なインド風味ではなくていわゆるラーメンの麺と合わせるトータル・アレンジが施されているということなのだ。
それ以外で僅かな特徴が感じられ、そして確信的に納得したのがフェネグリークであり、このお蔭で日本のホームカレー的な風味(=オリエンタル・メタルカレーの匂い)がごく僅かに付加・演出されているのだ。これだったのである・・。どこか安心できる和のテーストの源泉は。フェネグリークの効能については以前に実証実験を行っているのでご参考まで。※
因みに、このキーマには辛みは殆どついておらず、辛いものが苦手な人でも殆ど気にせず頂くことができる。どうしても辛みが欲しい、という人は、店主に頼めばハバネロあたりを出してくれるかもしれない。最後、追い飯を少しだけ頂いたが、やはりこのキーマソースはあのぱっつんとした細ストレート麺に合うように設計されていることがよく分かる。
SHINの店主の研究熱心さにはいつもながら脱帽。穏健で日本的、そしてラーメンという範疇を敢えて意識したインド系スパイスによるキーマには恐れ入った。個人的には、今度はスパイスの種類をぐっと絞り、やはりカルダモンを主成分としたストレートで超スパイシーな玄人好みのもう一種類のカリー、即ちマトン・カリーまぜそば辺りを期待したい。勿論、好事家だけを限定対象として・・(笑
自家製麺 SHIN(新)
横浜市神奈川区反町1-3-8
電話:045-548-3973
営業:11:30~14:30
18:00~21:00(木金土のみ)
定休:水曜
最寄:東急東横線 反町4分
※フェネグリークをホールで使う場合、加熱すると強烈な苦みが発生するので注意が必要。発熱する破砕タイプのミキサー(ミルサー)よりは手挽ミルのようなゆっくりと粉末にするタイプがお勧め。また、スターター・スパイスとしてギーやサラダ油で強く炒めると凄く苦くなるので、水で浸して柔らかくしてから煮込むと良い。
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自家製麺SHIN 2013年4月オープンの サービス精神旺盛な女将さんによる 自家製麺&無化調のラーメン店。 期間限定メニューも 力を入れていることが知られており、 現在の限定メニューはこちら。 今回はキーマカレーです。 5月26日(木)から2週間程度で、 1日の提供数は15食のみ。 これが大ヒットしているようで、 開店前から並んでいるお客さんだけで 完売してしまうそう。 ...... more