アルペンジロー@阪東橋 |
メニューを眺めて1000円のランチカリーのAかBにしようと思っていたらスタッフが水を運んで来て、ランチはすべて売り切れたとのこと。ということで通常のグランドメニューから選ぶことに。
まずは生ビール、それと今日のサラダ=紫芋とレンコンのサラダをオーダー。数あるラインナップから選んだのは二人とも牛ミニロインのステーキカリー。ミニロインとは、小型のサーロインという意味だろう。ステーキカリーはアルペンジローが確立した他に例がない独特のスタイルだ。
アルペンジローのステーキカリーは、粘性のない液状カレーソースにステーキ、つまり季節により鶏や豚のソテーであったり、様々な部位の牛肉のステーキが煮野菜と共に浸された料理であり、外形上はスープカレーに似ている。だがスパイスは札幌系のスープカレーとはかなり異なっていてクローブスが多めに入った特徴的な配合となる。
サラダが到着。マッシュした紫芋は微かな甘みがあり、自家製マヨネーズでざっくりと和えていて美味しい。レンコンは素揚げになっているけれどもカリカリになるほどではなくちゃんと水分を温存した状態。量的にはそれほど多くなかったので2人前頼めばよかったかもしれない。ついでらっきょうと福神漬け、大きな皿、鍋敷きが並べられる。
程なく飯盒に入ったご飯、片手の鉄鍋に盛り付けられた熱々のカレーが登場。要は、ご飯やカレーの具、ソースなどをこの白い大皿に取り分けて頂くという趣向。飯盒は開店当時からのアイデンティティであり、蓋を開けるとほっこりと炊き上がった白米が入っている。昔はフライドオニオンなどが掛かっていたりしたが、この日はプレーンのライス。
なお、ご飯は飯盒で炊いているわけではなく、大きな釜で炊いてから飯盒に移したもの。別注にて本当の釜炊きご飯を注文することも可能だったはずで、その場合には卓上で20分以上待つこととなるが。さて、飯盒のふたを開け、ご飯を取り出す。量的には普通のご飯茶碗で1杯半程度であろうか、それほど多くはなくスープの量の方が多いくらい。
牛のミニロインだが、和牛ではなく普通の国産牛あるいは輸入牛だろう。値段を考えれば致し方あるまい。肉は割と硬めで、ナイフを入念に入れてようやく切れる程度。但し、ご飯と一緒に頂くと歯切れは悪くなくて噛み切れないほど硬くはない。要は筋がしっかり残っていて硬さを感じるということらしい。なお熱はほぼ通っているが芯はレア。
付け合わせはごろりとしたジャガイモ、人参、いんげんなどで、ほくほくな食感は秀逸。茶褐色のさらさらしたソースは独特の旨みと甘美な風味、そしてちょっとだけ苦みを感じる大人の調味であり、前述したとおりクローブス(丁子)がふんだんに使われたこの店オリジナルだ。ご飯にかけても表面に留まることはなく全て浸透してしまう。
牛肉も野菜類も美味しく炊けており、そして硬めのご飯も素材にマッチしていて美味しい。特徴的なソースをスープ的に楽しみつつゆったりとした時間を過ごすことができた。アルペンジローは個人的には横浜でナンバーワン、そしてワンアンドオンリーの異彩を放つ愛すべき名店である。
アルペンジロー
横浜市中区弥生町3-26
電話:045-261-4307
営業:火~金:11:00~15:00、17:00~21:30
土日祝:11:30~15:00、17:00~21:30
定休:月曜(月曜祝日の場合は祝日明け)
最寄:市営BL 阪東橋4分、伊勢佐木長者町4分、
京急 黄金町9分
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