荒井屋@伊勢佐木町 |
このところもっぱらじゃのめやだったので荒井屋は本当に久しぶり。かなり盛況でほぼ満席だったが昼下がりということもあって客が引く時間帯にかかり、すぐに着席できた。頼んだのはお手軽牛鍋。じゃのめやでは卓上の鉄鍋を使って客が自分で料理するシステムであるが、このお手軽牛鍋はあらかじめ厨房で煮付けて完成させたものをサーブしてくれる仕組みだ。
セルフで煮付けるシステムと比較すると、生肉の具合がわからないというデメリットがある。つまりどんな肉を使っているかは客は知り得ない。しかし、店側の誠意を信用できるならば、なにより面倒くさくない、割り下が跳ねて衣服を汚さないとか匂いが浸み付かないなどメリットも大きくて、まさに食べる側から見れば「お手軽」であるのは事実だ。
肉はA4等級程度と思われ、加熱されていて判然とはしないが筋がちょっとあることから恐らくバラ部位であろう。肉の量はちょっと多めに感じられる。それに白滝、焼き豆腐、椎茸と春菊が少し、葱の削ぎ切りが適量といったスタンダードな具材が加わる。割り下はかなり甘めに感じられるけれども嫌味な感じではなく、溶き卵に浸すと中和されて程よい感じ。
値段は割と強気であり、じゃのめやの同等のセルフ型の牛鍋ランチより500円ほど高い設定である。じゃのめやの肉はA5等級のロースであることから判断するとクォリティ的にはちょっと見劣りする気がするが、肉の量は荒井屋の方が多めであり、ゴージャスに牛肉だけで満腹になりたい、と思う節にはこちらのほうが適しているかもしれない。
あと、鉄板に残った牛肉エキスが溶けた割り下を含ませる饂飩、きしめん類の締めくくりがセットされないのは残念だが、卓上調理はしない仕組みなので致し方ないところ。総合的に判断すれば、多少値は張るが、手軽で便利、食べることに専心できて楽ちんであることは確かで、等級と部位はともかく肉を食った感が得られる点を加味するとなかなか優秀な内容だ。
当然といえば当然なのだが、硬めに炊き上げられた艶々のご飯、自家製の胡瓜の糠漬け、蜆の味噌汁がセットとして付き、これらの脇役たちが非常にハイクォリティであって一切の手抜かりがないことを申し添えておく。さすがに牛鍋発祥の老舗であり、長い歴史に培われてきた伝統の技が醸す味には頷かざるを得ない。
荒井屋 本店
横浜市中区曙町2-17
電話: 045-251-5001
営業: 11:30~15:00、17:00~22:00
定休: 第3火曜
最寄: JR関内8分、市営BL伊勢佐木長者町5分、
京急日の出町7分
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