雛鮨@横浜 |
ヨドバシの地下飲食街は非常に混んでいてどこも待ち行列ができていた。そんな中、雛鮨だけは並びがなくてすぐに入れそうだった。雛鮨は高級鮨を自称する外食チェーンの一角として有名だが、実際のところはアッパーミドル級だと思われる。雛鮨はずっと以前から都心部の店をよく利用していたが、ヨドバシの地下飲食街のこちらの店に入るのは初めてだった。
家内はランチメニューのうち彩り御膳(1390円)というセットもの、私はランチ握り(980円)をオーダーした。どちらも握りをメインとした典型的な鮨屋のランチであり、内容は写真にある通り。彩り御膳のほうのネタは割と高級だったがランチ握りのほうのネタは凡庸な普及魚・大衆魚であり、値段は格安感があるけれどもコスパという点においては劣ったものだ。
店員のトレーニングは行き届いており、また、素材もそこそこ、下拵えの丁寧さ、握りの技能もそこそこという、どこをとっても大きな欠陥がない代わり、どうという特徴もないランチセットだ。25年ほど前、都内の一部で営業していた雛鮨の時代はたとえランチであっても特徴的なネタが一つか二つ入っていて話題性や斬新さがあって良かった。
鮨はシャリが少なくて形が扁平し、ネタはちゃんと接合されてはいるが寸法が小さく、全体をまるっと覆うには至らず寸足らずだ。以前だと小振りでしゃきっと立った俵型シャリに広めのネタが全体を包むように握られていて、それが雛鮨の特徴だと思っていたのだが。因みに、今回一番おいしいと感じたのは、上等な鰹節をふんだんに使ってとった米麹の味噌汁であった。
ちょっと辛口に書いたが、それはずっと以前、大手資本の配下に入る前の勢いのある本当の高級鮨を志向した雛鮨に親しみを覚えていたことと、やはり画一化されてしまったチェーンでは失われてしまうものがあるという点を嘆いたから。一般的にみれば、雛鮨は十分以上のクォリティの鮨を提供してくれる店と言ってよいだろう。
雛鮨 ヨドバシ横浜店
横浜市西区北幸1-2-7 ヨドバシ横浜B2F
電話: 045-290-9797
営業: 11:00~23:00
定休: 不定休(ヨドバシ横浜に準ずる)
最寄: 各社線横浜 2~4分
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