山田ホームレストラン@関内 |
細々と続けているこのシリーズも10店舗めとなる。昨日の土曜、横浜地方は朝から雨模様だった。梅雨明けしてから先週は晴れ上がって暑かったが、この週末は一転して天候は良くなく、そして上空へは寒気も入って来ていて肌寒いくらいだ。
街角の大衆食堂はそのバックグラウンドによって、蕎麦屋や饂飩屋など和麺が発祥の店、焼鳥屋や居酒屋など和食が発祥の店、中華料理屋が発祥の店、そしてここのように昭和洋食の定食物や昭和の喫茶店のセット物を発祥にしている店に分類されると思う。この店を洋食屋と分類するには少々微妙で、出自が昭和洋食の大衆食堂だという認識で大きな間違いはないだろう。
その点において、前回のグリル・エスは昭和洋食の中でもちょっと気取ったレストランというスタイルと矜持を堅持しているが、山田ホームレストランは大衆迎合度が高くて、洋食といいながらも饂飩やそばなどの麺類、丼ものもあったりと、おおよそ殆ど何でも揃っているし、食べ方のスタイルももはや崩壊していて何でもありの気安さが身上とも言えよう。
メニュー自体に目を向ければ、基本となる昭和洋食のアラカルトはほぼ全ジャンルをカバーしており、やっぱりこの店のシェフは洋食が専門であることを寡黙に主張している。
しかし日常営業の柱になっているのはメインディッシュに昭和洋食を一皿据えた定食ものだ。このスタイルだけ見ると一昔前の会社の社食や大学生協の学食といった風情であり、要望により麺類や丼物が選べたりもするのだ。夫婦で選んだのはCランチ(ハンバーグ定食)で、口頭で奥さんに伝える。すぐに冷たい水が運ばれた。因みにこの日の看板には他にウィンナー炒めやアジフライ、チキンカツの定食などがあった。他の日には豚生姜焼き、ポークソテー、ビーフコロッケ、チキンソテーなどの洋食の定番の他、おでん定食、刺身定食、煮魚定食といった純和食系まで揃える多彩さだ。
オーダーが通るやいなや厨房からパンパンというハンバーグを捏ねる音がして、そしてフライパンで焼かれている風の美味しそうな臭いと音がする。ハンバーグ等の定番は仕込みは開店前にしてはいるであろうが、やはり注文を受けて焼く直前に入念に空気抜きをしたりと丁寧な仕事ぶりが窺えるところ。
他の客は殆どが常連とみえ、慣れた様子で奥さんと世間話をしつつ美味しそうにまったりと料理を食べている。定食を頼んでいる人もいるがアラカルトで単品を組み合わせている人もいる。見ているとウィンナー炒め定食というのが盛りがとても良く、かついい香りが立ち上り美味しそうであった。間もなく我々のハンバーグ定食がサーブされた。
丼飯に味噌汁、そしてお新香が付き、メインディッシュには生野菜の付け合わせがたっぷりと盛られ、脇には自家製と思われる新じゃがの香りが立ったポテトサラダ、目玉焼きがセットされている。そして、厚手の小判型に成型された熱々のハンバーグがたっぷりめのデミグラスを纏って鎮座するのだ。ハンバーグは柔らかくて合い挽き肉の風味が香しい。
そしてちょっとナイフを入れると肉汁が多量に沁み出てくる焼き具合は絶妙だ。デミグラスはちょっと塩分がきつくてご飯が進むタイプの味付けだがフワフワで淡泊なこのハンバーグにはぴったりと来る塩梅だ。途中、目玉焼きを崩して卵黄にハンバーグを潜らせて頂くと得も言われぬまろやかな滋味が拡がって抜群の味わいとなる。これこそ昭和のエナジーと息吹を感じる力強い王道定食なのだ。
付け合わせの生野菜はキャベツの千切りと巻いたままカットしたレタス1/8サイズで、これには卓上にある市販ドレッシングか巨大マヨネーズを絞り掛けてバリバリと頂くという趣向だ。ポテサラの美味しさも際立っており、これは単品でたっぷりと頂きたい逸品だ。目立たないが、お新香は自家製ぬか漬けであり、これも良い具合に漬かっていて美味しい。手作り感がいっぱいに詰まったここの洋食はヘルシーで美味しく、決して侮れないのだ。
山田ホームレストラン
横浜市中区相生町3-60
電話: 045-681-1094
営業: 11:00~21:30
定休: 日曜
最寄: JR 関内5分、市営BL 関内4分、
みなとみらい線 馬車道4分、日本大通り5分
1日1回、ここをポチっとクリック ! お願いします。
♪ よい音楽を聴きましょう ♫
住所:横浜市中区相生町3-60 泰生ビル1F 電話:045-681-1094 営業:11:00〜21:30 定休:日曜 食べログ 1967(昭和42)年創業の大衆食堂。店内には洋食から和食まで様々な手書きメニュー ...... more