さんたるちあ@横浜 |
さんたるちあへは一年ほど前に来たきりだった。前回は季節のイイダコのペペロンチーノであったが今回も季節の野菜を使ったペペロンチーノが表のサインボードにラインナップされていたので迷わず入った。
この店の場合、殆ど毎日、パスタかピザのランチセットをやっているわけであるが、旬の素材により季節感を上手に取り入れたメニューとオーソドックスな定番を適宜組み合わせたメニューを並べており、シェフの相変わらずのセンスの良さと創意工夫、リーズナブルな料金設定、そして何につけても気さくで飾らないカジュアルなもてなしが気持ちよい。
通された席は去年と同じで、1階フロアの一番奥の端である。仄暗くて壁際なので二人対峙して喋りながらゆっくりランチするには落ち着く場所だ。すぐにお冷やがサーブされ、メニューを眺めること暫し、家内が頼んだのはモッツァレラとルッコラのトマトソース、私は初志貫徹で旬野菜とベーコンのペペロンチーノとした。いずれも単品一皿580円で、これにBセット(スープ、サラダ、ドリンク、ドルチェ)を付けて頼んだ。
オーダーが通った直後、すぐにサラダとスープがサーブされた。山盛りのサラダはリーフレタス主体のフレッシュなもので、ここに刺激の少ないクリーミーで美味しいサウザン系ドレッシングが掛かっている。
適度で円やかな酸味と共にパリパリした食感が食欲を増長させてくれる。
スープはカップに入ったポタージュスープで少々塩分が強めに感じられるが季節柄これくらいが適度と思われる。底には賽の目切りのじゃがいもが多数沈んでおり、ポタージュ本体はじゃがいもではないかも知れないが、ミルクとピュレの粘性が上手くマッチしており、そしてスープベースのコンソメ(恐らく業務用の顆粒)の旨味も仄かに付いていて、これはこれでまとまりのよい一杯だ。
暫く経ってからメインディッシュが一気に運ばれてきた。乾麺をアルデンテに茹で上げたものに季節の野菜等の具材がバランス良く盛られたビジュアルは美しい。家内のトマトソースは爽やかな酸味に滋味深いモッツァレラが半ば熱溶解したものがまとわりつく絶妙なパスタで、ここにルッコラの芳香と青臭くぱりぱりとした食感がクールダウン要素として作用し爽快感が演出されている。
私のペペロンチーノだが、これは旬の野菜ということでモロッコインゲンが主役を務め、そしてここに半分ほどカリカリに炒めたベーコン、鞘から外した枝豆や赤と黄色のパプリカを散らし、上に瑞々しいフレッシュ・トマトがトッピングされた色彩感豊かな一皿。モロッコインゲンの青臭くも瑞々しい香りがオイリーなペペロンチーノの濃密さを緩和する方向で巧く機能している。
このコリッとした舌触りにベーコンのカリカリ感、そしてもっちりとしたアルデンテのパスタが絡み合って面白い食感を作り出している。
適度な塩分と輪切り唐辛子のぴりっとした辛味が絶妙な下地を作り、そして上質なオリーブ油の風味と相俟って非常に満足の行くペペロンチーノとなっている。
二人ともメインディッシュを満足のうちに終えた頃、珈琲とドルチェがサーブされる。
なお、珈琲はフレンチロースト程度の濃い目の煎りの豆を通常のドリップで淹れたもので、イタリアンでスタンダードなエスプレッソではない。
このチーズケーキは自家製と思われる見た目の仕上がりが少々不揃いの出来であるが、甘みが抑えられており味自体は良い。
これに生クリームを添えつつ、珈琲と共に頂く締めくくりは食後のひとときをゆったりと落ち着いたものにしてくれる。
イタリア酒場 さんたるちあ
横浜市神奈川区鶴屋町2-16-4横浜西口エフテムビル
電話: 045-320-3355
営業: 11:30~14:30、17:00~23:30
(金土祝前は~24:00)
定休: 無休
最寄: JR、東急、京急 横浜 きた西口1分、
相鉄 横浜3分
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