Kandy@元町 |
通されたのは、半円形のドーマー窓のようなメルヘンちっくな窓際ボックス席。空いている理由は分かった。つまり14:00くらいでランチセットが終了し、その後はグランド・メニューによる単品だけのサービスとなるからだ。量的には恐らくセットメニューよりはボリューミーなのだろうが値は張ってしまい、セットの倍程度となってしまう。
頼んだのは、家内が「薫り高い3種のキノコのアーリオオーリオ」、私が「釜揚げシラスとフレッシュトマトのペペロンチーノ」だ。そして前菜がなくて寂しいのでリーフサラダを一皿頼んだ。店の女性スタッフに聞いたところ二人でシェアしても十分な量だとのことで、取り皿を二枚もらった。
シェフが一人しかおらず、ちょっと時間が掛かるし二人の料理は同時には出せないので悪しからず、とスタッフから告げられた。オーダーが通った直後、厨房では若い男性スタッフが手際よく調理を開始した。サラダはすぐに出てきた。赤いストロベリージャム状のドレッシングが掛かったサニーレタスが美味しそうだ。
この赤いドレッシングはこの店オリジナルでフレッシュトマトから作っているというもので酸味は仄か、そして塩分も控えめで甘酸っぱい香りが特徴となる。
そうこうしているうちに私のペペロンチーノがサーブされた。見た目には量は少ないようだが皿が深めで意外にボリュームはある。
シラスのいい香りと旨味を湛えたエクストラバージン・オリーブ油が良くマッチしている。これまた甘酸っぱいフレッシュトマトの賽の目切りともうまく絡んで上品かつ馥郁たる風味だ。
パスタは細くて、これは手打ちしたものらしくモチモチとした食感とほんの僅か芯が残ったアルデンテが絶妙。
これくらいの太さであれば茹で上げ時間は5~6分で行けて、それほど待たせることもないとの判断だったのかも知れない。
難点は、ペペロンチーノ(唐辛子)と銘打つパスタなのに全然辛くないこと。いや、多少は辛かったのかも知れないが個人的には辛いもの好きなので感じなかっただけかも知れないが・・。
続いて家内のアーリオオーリオがサーブされた。アーリオは葫のことでオーリオはオリーブ油のこと。確かに葫が効いてはいるが、それ以上にパルミジャーノが沢山掛かっていてチーズ風味が勝っている。ハムの深い味わいと茸の風味をプレーンな状態で味わうという趣向からは外れているけれど、これはこれで濃厚なアレンジであって美味しい一皿だ。
家内もかなり満足のようだった。
美味しいパスタでお腹が満たされた後、珈琲がサーブされた。イタリアン・ローストの濃い目のドリップで、これは目が覚めるほど苦み走っていて美味しい一杯だ。エスプレッソのようにチマチマとしておらず、たっぷり目で頂くイタリアン珈琲もたまには良いものだ。
この種のリストランテが林立する裏元町・汐汲坂界隈にあって、なかなか気持ちの良いサービスと美味しいパスタを供してくれる店である。次に来る時には自家製窯で焼いた評判のピザも頂いてみたいところ。
Italian & Tea Room KANDY(キャンディ)
横浜市中区元町3-143 ヒルサイド元町1F
電話: 045-633-3301
営業: 昼: 11:30~14:30(14:00L.O)
夜: 17:00~23:00(22:00L.O)
定休: 水曜
最寄: みなとみらい線 元町・中華街5分、JR石川町7分
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