CELL REGZA 46XE2の熱対策 |
このボックス(チューナー・ユニット)の放熱設計は、正面から見て左側ボンネット、及びシャーシ底面から強制吸気して背後へ排気する格好となっている。シャーシ底面の吸気口は薄いスポンジで出来たエアフィルターが被さっているのだが、その開口部とラック底面の間の隙間が5mmも空いていなくて通風が殆ど妨げられている。ボックスの背面には8cmファンが1基ついていて内部の熱気を排気するが、もう一つ四角い穴が開いていてここにはCELLから伸びるヒートパイプのヒートシンクが剥き出しとなっている。しかしこのヒートシンクは強制空冷はされておらず筐体内部が正圧となっていることを前提としたエアフロー設計のようだ。
以前にも書いたようにCELLボックスの奥行き寸法はかなり長くてラックへ押し込むと背面のスペースは殆ど取れない。そのため、下部に板を敷いてインシュレータを載せてからラックの前面へ筐体全体がはみ出るように設置して背面の空気流通路を確保している。ついでにシャーシ下部のエアフィルターとラック底面の隙間を拡大させる役割も担わせている。
しかし、背面の熱はラック内に籠もり、筐体全体の温度を押し上げてしまうので何らかのエアフロー対策を考えないと温度上昇を抑えることは出来ない。そこで思いついたのは、夏場のオフィス節電対策用に売られているUSB扇風機の設置だ。8cmのケースファンを内蔵し、USBから電源をとって廻す磁石つき扇風機が人気だという。
早速これを買ってきて設置したが、大体こういった安易な考えでは巧くは行かない。テレビ受像機やオーディオ機器と並べて使うには騒音が五月蠅くて堪らないのだ。風量はかなりあるが常時爆音を発しているので実用にはならない。分解して中の8cmファンを静音ファンに換装したら騒音は収まったが今度は風量が稼げず温度上昇の抑制が難しい。28CFM程度の風ではこの爆熱を逃がすには辛いようであった。
仕方がないので、寸法的にはちょっと無理があるが12cmファンを裸のまま付けることにした。といっても回転するファンに指が当たると痛いのでファンガードを取付け、CELLボックスに吸着させるための磁石も付けた。これで静音かつ45CFM程度の風量が稼げるようになり快適な放熱が可能となった。
因みに、このファンはクーラーマスター製で現在のPCケース(CM 690II NVIDIA EDITION)にデフォルトで付いていたものを流用した。12cmファンならばそんなに高価なものでなくても大体は静かだし、風量もそこそこ稼げるのだ。
(2016/07/13 追記)
その後、シャーシ底面のスポンジフィルタの空気透過性が悪いので、剥がして目の細かいネット(台所シンクの排水口用=パンスト・タイプ)を被せて運用している(埃の除去率は低下していると思われるが、他のインテーク(吸気口)にはフィルターは装着されておらず、底面だけ埃対策を強化してもあまり意味をなさないと判断した)。
その状態で5年ほど快適に使用していたが、6月初頭より高温警告が頻繁にポップアップするようになった。シャーシのボンネットを開けて中を調べたところあちこちに埃が溜まっていた。そこで掃除機で埃を吸引、及び細部の埃についてはエアダスターで一網打尽に吹き飛ばした。特に、底部のCELLチップに装着されているヒートパイプの底面、その直下に取り付けられている吸気のシロッコ・ファン、背面のヒートパイプのヒートシンク・フィンの隙間に溜まった埃は入念に吹き飛ばした。
それ以後、高温警告はぴたりと収まり一度も出ていない。このCELLボックスは実装密度が高く、内部空間が殆ど取れないためエアフローが悪く埃が蓄積しやすい構造だと思われる。ボックス内の過熱を防ぐためには定期的な清掃が有効と考えられる。
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故障4回が全て熱のためですし。
内蔵HDDを外付けに移動しようと画策中です。
多少でも発熱源を分散させれば、多少マシになるかもと。
また結果が出たらお伝えしますね。
(前々回の修理で東芝が追加ファンを設置してくれましたが、あまり効果が無かったみたいです。今回の修理内容にはSENSI基盤の交換とありました。)
日記には書きませんでしたが、今年の初めにブロックノイズが多発して修理に出しました。初期不良とのことでHDDも含め、中身は全交換されて帰ってきました。HDDは丸コピーしてくれたのでタイムシフトも消えませんでした。それ以来、なぜか発熱も少なくなり快調です。因みに無償でした・・。