Martin: Mass for Double Choir Etc.@Peter Dijkstra/BR Chor |
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Martin, F: Mass for Double Choir
Kodály: Missa brevis
Poulenc: Litanies à la Vierge noire
Chor des Bayerischen Rundfunks, Peter Dijkstra(Cond)
Max Hanft (Org)(Kodály)
・マルタン:二重合唱のためのミサ曲
・コダーイ:ミサ・ブレヴィス
・プーランク:黒い聖母像への連祷
マックス・ハンフト(オルガン)
バイエルン放送合唱団
ペーター・ダイクストラ(指揮)
この手の音楽には不案内であるが、大規模合唱を十二分に堪能できる一枚だ。
マルタンの作風はちょっとだけ無調性っぽい箇所が所々出てくるが概ね穏やかで静謐な音楽で、どちらかというとフォーレ的な浮遊感が秀逸な作品。コダーイのミサは中型のジルバーマン・オルガンが伴奏をつける重厚な大規模合唱曲で色彩感と陰影の隈取りがはっきりとした曲。デュルフリのレクイエムなどに相通ずるところがあるかも知れない。最後のプーランクの連祷は短い曲だが前衛的で不協和音で綴る典礼分=固有文が特徴的でちょっとおどろおどろしい作品だ。
指揮者のダイクストラについてはHMVの解説等を参照のこと。ここに収められている演奏はHarmonia MundiやNaivが得意とする中規模コーラスとは異なりかなり渋く重厚で静謐、そして正統的な歌い回しのようで、これはこれで逆に新鮮だ。尚、ソリストに日本人中堅ソプラノである合田昌子がフィーチャーされているところもなにげに渋い。
(録音評)
BR KLASSIK、403571900500、SACDハイブリッド、録音はちょっと古くて2005年前後、いずれもドイツ国内の教会や礼拝堂で録られている。余計な音が微塵も入っていないくせに極めて長い残響は明晰に分離するという秀逸な合唱曲録音で、これだけ静謐なバックグラウンド、かつ純粋な声だけを捉えた録音は少ないのではないか。録音レベルはかなり低めで、通常の装置で再生するとモゴモゴ言って何を歌っているのかが判然としないところが大部分だろう。再生レベルを相当上げてもステージノイズらしきものは殆ど聞こえないが、いきなり強奏部に入ると周囲は大変なことになってしまい難儀する口の録音だ。
CDレイヤーの音質もなかなかに優秀でSACDレイヤーとの差異はそれ程大きくない。
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