三陽@野毛 |
この店は横浜C級グルメでは定番の店であり、著名人も数多く通う名店(迷店?)中の名店なのだ。とにかく見た目は怪しさ100%であり、知らなければ10人中9人までが忌避するに違いない。桜木町のピオシティから徒歩1~2分というところで、野毛の歓楽街のほぼ真ん中に位置する。ほど近くにウィンズ(JRAの場外馬券売り場)があって、その帰りの客が太宗を占めていたが昨今ではそれ以外の常連客も多い。
ホームページがあるし、他のサイトでも多く取り上げられているのでご存じの人も多いと思う。間口は三間ほどしかなく中は二人掛けのテーブル(ロイヤルボックスと称す)、カウンター(シルクロードと称する)だが、狭くて入りきれないので道路側に迫り出しの屋外特設席(ビアガーデンと称する)が出る。HPの写真では背中をこちらに見せている客達が座っている場所である。
この店はラーメン屋とも中華屋とも分類されるのだろうが、どの料理もマスターの独創的なアイディアが盛り込まれた特異なものであり、つまり「三陽」風なのであって他の類例や追随を許さないのだ。
いつも頼むのが大量のニンニクと豚挽肉を詰め込んだ強烈な餃子と冷たいビール、そしてこれも大量のニンニクを溶かし込んだ独得の湯麺風ラーメンである「チンチン麺」である。このチン麺こそが三陽の三陽たる所以であって、どの類型にも当てはまらない独創の麺なのであった。
ニンニクとニラ、タマネギ、ニンジンなどたっぷりの野菜と炒めた豚バラ肉が白く濁った極めて旨味の強い白湯(パイタン)スープに浸かり、太く固茹での中華麺とコラボレートする。火傷するほど熱々なスープ&麺であり、フーフーしても尚熱い。
そのスープを啜ると口から咽頭、そして食道から胃へと流れ落ちていく道筋が認識出来るほど熱いのだ。麺は最後の最後までだれることなく固い状態を維持する極めて腰の太い麺で、不思議なことに最後の一滴までスープが冷えることはない。
但し書きをしなければならない。重ねて言うがここは普通のラーメン屋でも中華屋でもない。高級路線のラーメン、創作ラーメン、つけ麺を想像してはならない。ここは三陽なのだ! 有名ラーメンサイトの主も愛用されているようで、ここのコメントは非常に参考になるから一読あれ。
餃子とチン麺を食べ終えた後の充足感は何物にも喩えようがない。体全体がホクホクして軽くなる、血行が良くなった気がする、それでいて胃にもたれないのだ。楊貴妃が生きていて食べてビックリするかどうかは知らないが、とにかく阿鼻叫喚のメニューばかりだ、とだけ言っておこう。
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