濱虎家@大井町 |
地元・横浜から都内まで電車に乗って来てわざわざ家系か?、との嫌いはあったが余り時間もなかったので悩まずにここにした。変形L字カウンタだけの中規模店で、入り口で食券を買うシステム。私は全部乗せメニューのオールスターラーメン(固め+多め)、家内はネギラーメン+味玉(固め+薄め+少な目)。
好みを告げながら食券を女性スタッフに手渡すと、今ならご飯が無料で付くという。家内は遠慮したが私はお願いすることに。麺茹でに入ったあと店内を見回す。お子様ラーメンが無料とある。恐らく、子連れの母親/夫婦が気兼ねなくラーメンを食べに入ることができるようにとの配慮だろう。また、紙エプロンが準備してあるという。
女性目線でなかなか行き届いたポリシーだ。生真面目なサラリーマン風の店主はじめスタッフはみな礼儀正しくて気持ちが良い。ラーメン屋などの外食産業は、勿論味が第一のファクターではあるが、スタッフの基本動作もまた隠れた重要ファクターであり、何より気持ちよく食べると味のクォリティも数段上がって感じられるもの。
待つこと暫し、キッチンタイマーが茹で上がりを知らせると一気に盛り付けにかかる。あっという間のサーブであった。家系にしてはがさつなところがなくて綺麗に整頓された風情の丼だ。スープだが、粘度は強い方で程よくコロイド化されている。風味はマイルド系と言って良い刺激の少なめなもので口当たりは優しい。
味はノーマルで頼んだのだが醤油のフックは弱めであり、味濃めで頼んでも良かったかもしれない。脂多めはそのとおりであり、スープ面を厚く覆うチー油のおかげでスープも麺も蒸し状態で熱い。麺の製麺所は不明であるけれども、粉の風味が強くて食欲をそそる本格派の家系向きで、茹で具合も良好だ。ポクポクとした舌触りとがっちりとした喉越しが両立していて、かつスープの持ち上げも良好。
家内の方の長葱は量が多く、事前味付けも諄くはなくて、麺とスープの本来の風味をスポイルしない。
私の方のトッピングだが、チャーシューは巻きバラで柔らかく風味もそこそこ。但し塩分は薄めでスープと合わせてちょうど良い具合。味玉は半熟で、黄身に関しては温泉卵状態、塩分は適度に沁みていて美味しい。
但し、デフォで入っていると思われるウズラ卵の方は缶詰っぽくて必要性を感じない。ホウレン草はフレッシュであり、家系によく見られる過度に絞り切ったものではなく好感度は大だ。大判の海苔が6~7枚付属していたので、これをスープに浸し、ご飯に巻いて頂くと得も言われぬ炭水化物二重奏の愉悦が襲ってくる。カロリー的には褒められたものではないが。
あまり吟味もせず知らない店に入ったわけであるが、意外や意外、かなり健闘している家系であった。何とも清々しいスタッフの応対も素晴らしく、こういう真摯な店は長らく繁盛していってほしいものだ。
濱虎家
東京都品川区東大井5-4-13
電話: 03-5460-1139
営業: 11:00~23:00
定休: なし(年末年始のみ)
最寄: JR、東急、臨海線 大井町(東口2番)3分
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