めんや直伝@阪東橋 |
店は阪東橋と伊勢佐木長者町の中間くらいに位置し、大通公園に面している。2008年6月16日に開店したという、自称・東池袋大勝軒直系の店だ。そういうわけで山岸師「直伝」と言うことに由来した店名なのであろう。店に着いたのは14:00を回っており先客はゼロ、カウンター席の上の壁には「人生の試練に打ち勝て」云々という師の勅言が掲げられていた。
頼んだのは「特上辛つけめん」、家内は「並 辛つけめん」+半熟味玉+増しメンマだ。特上はチャーシューが四枚と大判海苔、半熟味玉が付く全部載せメニューだ。
辛味の素は六厘舎や仁鍛と全く同じシステムで別小皿でサーブされ、その実体は甘エビの殻などと唐辛子を煎って深みを出した赤い顆粒だ。
程なくサーブされたスープは、ややグリップ力に欠けるものの、美味いあっさりした甘い和風スープだ。確かに東池袋系ではあるがワイルドさは皆無、非常に洗練された酸味+塩分+甘みのバランスだ(甘みが勝っているが・・)。
これは反町の大勝軒に酷似したバランスと言え、個人的にはかなり好みの味付けである。
ここの店主は大勝軒の後、大崎の六厘舎も経験したとのことで、一時は動物魚介の濃厚系へ味を振った時期があったらしい。
しかし暫く前に復古し、今の古典的スタイルへ落ち着いたのだという。
麺は自家製ではなく、浅草開花楼製(店の前に開花楼の札が掛かっていた)の中太ストレート、腰があって風味も良好、下手な自家製麺を凌ぐ完成度だ。
茹で加減の注文は特に出さなかったがデフォルトで硬めであって、これは具合がよい。
厳選されたもも肉(部位の正式名称は正豚と言うらしいが・・)から作るチャーシューは、一部が固くて噛み切り辛く、かつ脂分も落ちているのでトロトロとは言い難い食感。
だが、噛み締めると旨味が強くて上等な肉であることが分かるし、獣臭も少々して肉本来の旨味は堪能できる(好みはあると思う)。
半熟味玉は正真の半熟であり、味付けがどうなのかは良く分からないほどの薄味志向だ。一畳のノーカットの海苔は手で千切って汁の器に投入するがちょっと食べ辛い塩梅だ。これなら中版海苔を4~5枚付けてくれた方が嬉しいかも。メンマは思ったほど沢山は入っていないが甘めに煮詰められていて特徴的な味、これも好みは別れるだろう。後のトッピングは大勝軒ゆかりの鳴門、半切り茹で卵、刻み葱等である。
全般的には「直伝」を名乗るに値するハイクォリティな出来映えだと思うが兎角インパクトが求められる昨今のつけ麺市場では如何なものであろうか。個人的には応援したい地道で実直なつけ麺屋であった。
めんや直伝
横浜市南区真金町2-22-15
電話: 045-262-5780
営業: 17:00~22:00
定休: 無休
最寄: 市営地下鉄BL 阪東橋7分
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